正しい事は正解か
新人の頃の話をします。もう10年以上前になりますね。
私が新人の頃は病院勤務をしておりリハビリ職員だけで50人近い人数がいる組織でした。
こういった人数の多い組織になるとベテラン〜新人が混ざるチームを作りお昼の時間や大まかな仕事が終わった後にベテランが後輩を成長するための指導をします。
やり方は色々ありますが担当の患者をベテランと受け持ちをしたり事例発表をしたり。部分的にわからない場合は直接指導をしたり。。
私の場合は上記のどれもさせていただいたのですが確かにベテラン上司は様々な意見もあり切り口も沢山あり「すごいなぁ〜」と感じていました。指導をいただいてありがとうございます❗️と今でも思っています。
とあるベテラン上司のリハビリを見学させていただいた時に患者にとって多分必要な動きであろう座位の練習をしていた時、患者の顔は辛そうな顔をしていた。苦痛そうな顔に歪めるその顔は本当に辛そうだった。
そんな顔をされているにも関わらず私は「やめましょう」と声をかける事ができませんでした。ベテラン上司に怒られるのが怖かったのです。
しかし、納得がいかない思いもあったため夕方上司にその時のリハビリについて聞いてみました。
すると、真っ赤な顔をして怒り
「何もわからない新人のアンタに何がわかる❗️❗️」と怒鳴られました。
案の定でしたが、上司のプライドを傷つけてしまいました。
ですが、私が新人より前。養成校の先生から教わった大事な事があります。
「相手が笑顔になることをしろ」
専門的な知識や説明が上手いリハビリ職員は沢山います。自分の中の引き出しが少ない新人では何ができるか、を考えた時に先生の教えをいつも思い出します。
知識のある人は知識のある人なりの切り口がありそこから笑顔を引き出す人もいます。なので否定はしません。
しかし、もし自分と関わる人が笑顔じゃなかったら❓関わる人全てが笑顔じゃなかったらもしかしたら自分の接し方にも問題があるかもしれません。相手が受け入れないのではなく自分の接し方も見つめるといいと思います。
自分の中では違和感のない会話。相手にとっては不快な会話である可能性もあります。自分を疑うことは怖いし落ち度が見つかった時にとても嫌な気持ちになります。
しかし、それでいいと思うのです。なぜなら次同じ場面に出会っても乗り越えられます。
話は戻りますが患者が苦痛な表情をしていた時に必要なリハビリとして提供はしていたかもしれませんが予測になりますが患者は納得がいっていない可能性が高いです。
その時は優しく「大丈夫❓」と声をかける必要があったと思います。コミュニケーションを図った上で患者が望むリハビリ、リハビリ職員が望むリハビリと擦り合わせる事で納得のいくリハビリ提供になります。これを
インフォームドコンセント(説明と同意)
と言います。現場ではこれが重要と感じております。私自身はじゃあ良きリハビリ提供ができているか❓と客観的に考えた時に新人の頃よりかは自分の中の引き出しは確かに増えました。
なので、色んな思考パターンも増えたように思います。それよりも、大事なのは「コミュニケーション」と感じております。それができなければどんなに良いリハビリや高度なものを提供できたとしても、コミュニケーションをとり、相手の思いを汲み取る事ができなければ意味がないと感じております。
勿論これが全てにおいて有用ではないですが、乗り越えるための一つの方法ですね。ちなみに私と上司のイビリは結局一時的に過ぎなかったですね。これも理由は簡単で周りが助けてくれました。
結論
正しい事ばかり言う前に相手とコミュニケーションを取る
人との信頼はそこから生まれます。いつだって自分じゃなく相手が正解を持ってる。